
皆さんはそろばんが好きですか?
この文章は、そろばんが嫌になっている人に向けて書いています。実は私もかつてそうでした。
毎日練習しても成長を感じられず、十段が遠く思えて、努力の意味がわからなくなっていたのです。
小学生の頃はがむしゃらに取り組んでいましたが、中学高校では他の活動が忙しくなり、練習時間が減少。
そこで、限られた時間でどう実力を上げるかを試行錯誤した結果、珠算や暗算の得点が安定し、そろばんが楽しくなりました。
やはり、そろばんを好きになるには「上達の実感」が大切です。
そこで、私がもっと早く知りたかった3つの上達法をお伝えします。
1.小さな目標を立てる
十段を取るというような大きな目標ももちろん大切ですが、それだけだと苦しくなると思います。
だからこそ、まずは自分の課題を知り、改善するためには何が必要かを考えて小さな目標を立てると、少しずつ前進することができます。
例えば、暗算で正答できる桁数を大きくするといったことでしょうか。
ここで大切なのは、限界を自分で定めないことです。
暗算を初めて習うときや桁数が大きくなるとき、自分には無理だと思ってつい妥協してしまいそうになると思います。
しかし、最初は無理だと思っても練習を重ねるにつれて少しずつ自分のものにできるのがそろばんの魅力だと個人的に思っているので、積極的にチャレンジしてください。
2.目的意識を持って練習に取り組む
1つ目で述べたように、小さな目標を定めていれば達成できることだと思いますが、これがかなり大切だと思います。
ただ適当に時間を測って問題を解くよりも、スピード重視や安定感重視、問題を解く順番などを考えておいて問題を解くほうが、同じ一回分でも充実感が全く違います。
3.すべての練習に意味がある
読上算や読上暗算などの練習も段位取得や個人総合競技に向けて価値のある練習であるということです。
例えば、読上算が上手な人は指の動かし方が滑らかで弾きミスをしにくいですし、読上暗算が上手な人は暗算の桁数が大きくなっても処理することができます。
要するに、「時間は有限ですから、1回1回の練習を大切にしてほしい」ということです。
しかし、結局そろばんにおいていちばん大切なのは「練習量」です。
そろばんは基本的に練習すればするだけ上達するので、報われやすい科目であると言えますが、同時にモチベーションを維持するのが難しい科目であるとも思います。
このモチベーションを維持するために、そして効率良く上達するために、私のアドバイスを活かしてほしいと思います。
このアドバイスの考え方は勉強にも通ずるところがあって、受験勉強で大いに役立ちました。
皆さんが日々の練習を積み重ねて私よりも素晴らしい選手となって星野珠算塾を引っ張っていってくれることを願っています。
2025年3月
湯尻 晃俊
